炭酸ヘッドスパ講座

お風呂とヘッドスパ用では同じ炭酸でも内容は異なります

同じ炭酸泉でも目的によって異なります

炭酸泉は頭皮の皮脂汚れを穏やかに分解し、毛髪を素髪に戻し、残留アルカリを取り除く、毛髪環境に理想的な炭酸泉ではありますが、もちろんお風呂の炭酸泉と毛髪に対しての炭酸泉は当然目的も方法も違います。

人工炭酸泉を作るには大きく分けて２種類の方法があります。
ひとつはお風呂で使用する循環式と、もう一つはヘッドスパに使っているワンパス式と呼ばれるかけ流し方式です。

炭酸泉を頭皮頭髪用に研究を始めて、頭皮の汚れや毛髪の洗浄に使用する炭酸にはいくつかの条件が必要ということがわかってきました。

炭酸泉に大切な条件

ひとつは濃度、もうひとつは時間です。

濃度に関しては実は最初のころは循環式のお風呂の器械を使って直接お客様の頭皮に吹きかけたのですが、ヘアカラーが安定しない、頻繁に行うと少々パサツキが感じられるなどの結果が出て、どうも循環させながら炭酸を溶かし込んだお湯は炭酸濃度が上がりすぎて、例えば皮膚にびっしり炭酸の泡が付く位まで溶けているお湯を使用するとかえって良くないのがわかりました。

そこでワンパス式のかけ流しにしたところ、今度はある一定の時間が必要でした。
それが5分以上、約10分という結果です。

冒頭にも記したとおり、炭酸は穏やかに皮脂を取り除きます。
皮脂が浮き上がり洗浄されるにはそれなりの時間が必要です。
理想的には美容室のシャンプー台程度の水圧があればなおよしです。

炭酸泉の意外な効果

さらに、血行が非常に良くなる炭酸泉ですが、ある大学病院で糖尿病患者に1日10分、3ヶ月足浴したところ、壊疽寸前の足が切断を免れた例がたくさんあると聞きます。

炭酸泉で血液がサラサラになり基礎代謝を上げるとなれば、お客様はもちろん、技術者の手から皮下浸透した炭酸ガスにより、スタッフの血液さえもきれいに流れることとなります。

しかも“心臓のお風呂”といわれるように心臓に負担をかけずに血流が良くなるわけですから害がありません。

理美容師さんで、しかも血糖値が高い人には、お客様に喜ばれながら数値が低くなる・・
なんて夢のような話が実際に起こっているのです。